2021年 10月 04日
おおらかな車
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Photo:初めて所有した米車、ポンティアク・ボンネビル

大学を卒業して、輸入車販売最大手の会社に就職し、新人でまさかのGM専売セールスに配属された。バブルのまだ前の時代のことで、まさかの配属に目の前が真っ白になったことを覚えている。ところがGMの車に接していくと、結構面白いと思えるようになって行った。

ぼくは、どちらかというと神経質な性質。白か黒、きっちりしていないと許せないたちである。そんなぼくにとって米車との出会いは、おおらかさってものを教えてもらえたとってもいい経験だった。セールス時代に、中古の米車を3台乗り継いだ。最初に乗ったのが、ポンティアック・ボンネビル。運転性のシートはリクライニングしないと言う、今では考えられない仕様。灰皿は気をつけないと手を切っちゃうような荒い仕上げ。製品としての品質はドイツ車とは比較にならないけれど、運転席に乗り込むとなんとも言えないおおらかさに包まれて心地がいい。『そんなん、どうでもええやん!』って、声を掛けてもらっているような気分になる。ダッシュボードがチープ感満載なプラスチッキーだろうが、立て付けに隙間があったりだとか、リクライニングしないだろうが、そんなことどうでもええやんって。だって、『走って、曲がって、止まるんやろ?ほな、それでええんとちゃうの?』って(笑)。神経質なぼくに、安らぎを与えてくれた。


by nishan-cordy | 2021-10-04 22:55 | | Comments(0)
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