2013年 03月 25日
怪我の功名
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Photo:コーヒーのシミがしっかりと・・・

次に読む本を、あれこれと物色していた。友人からも、たくさんのお勧めの本情報をもらった。よしこれをと思って本屋さんに駆け込むが、その本は在庫切れ。どうしようかなと思っていたところ、思わぬ所から本との出会いがあって読んでみようと言うことになった。なんと、その本は自宅あった。作家の名前は、三浦しをん。本のタイトルは『神去なあなあ日常』 三浦しをんの作品は『舟を編む』しか読んだことがない。でもなんだろう上方落語じゃなく江戸落語の人情話を聴かされたようなほっこり感が、ぼくにはとても心地よかった。文書もエッジが効いた切れ味抜群って感じじゃなく、丸く柔らかい感じがした。『神去なあなあ日常』って本の存在は知ってたんだけれど、次に読みたいリストには入っていなかった。ところが、その本がぼくの家にあったのだ。

Mamaは、よく図書館から借りて来て本を読む。ぼくはどちらかと言うと自分が読んだ本をコレクションじゃないけれど形としておいておきたいと思うたちで、借りて来て読むってことはほとんどない。多分本当に読書を愉しむと言うより、『これだけ読んだんだぞ、どうだ!』って誇示して、自己満足に浸りたいへんな癖を持っているんだろう。自分のしてきたことを誇らしげに見せびらかす鼻持ちならない野郎、それがぼくの正体なんです。本当に情けないし、恥ずかしい限り・・・。その点Mamaは合理的で多くの本を愉しみたいので経済的に考えても図書館を利用する方がいいと、純然と本と向き合っている。そんなMamaが、やらかしちゃったんです。図書館から借りてきた『神去なあなあ日常』をリビングのテーブルで読んでいた時、傍らに置いていたマグカップをひっくり返してコーヒーが本に。ティッシュできちんと水分を取って、よく乾かしてからその本を持って図書館に。ことの顛末を説明して、お詫びして、新しい同じ本を図書館に寄贈(弁償)させてもらった。と言うことで、コーヒーの染み付きの本が我が家に残った。そんなことを知らずに今Mamaが図書館から借りてきている『神去なあなあ日常』の続編『神去なあなあ夜話』を見つけて、『これって、面白い? 確か、神去なあなあ日常の続編やんな?おれ、神去なあなあ日常にちょっと興味あんねん』って話した所、『あるよ、神去なあなあ日常』ってMama。でことの顛末を聞かされて、じゃってことで、コーヒーの染み付き神去なあなあ日常のページをめくり出した。怪我の功名というか、瓢箪から駒というか、こんな本との出会いもあるんだなってなんだか不思議な気分だ。



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しっかり、シミが・・・


by nishan-cordy | 2013-03-25 17:40 | | Comments(0)
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