２２年か・・・

上の写真は、ぼくが大学を卒業して勤めていた会社の社内報からのワンショット。今から、22年前のもの。社内報には、新入社員の紹介や社員のお子さんの誕生をお祝いをするページがあって、そこに結婚を祝ってくれるコーナーもあった。全国の結婚した社員が紹介され、その中の数組の写真が掲載されるのである。大阪支店ではその期間ぼくたちだけが結婚していて同期が配属された事もあったのだろうか、総務から本社の社内報担当部署に話をつけたので、社内報掲載用の写真を提出するようにと連絡があった。当時ぼくがお世話になっていた会社は、グループ会社を含め1000人以上の従業員を擁していた。総務の指示に従って写真を提出すると、ぼくたちの写真がその全ての従業員の目に触れることになる。ちょっと腰が引けたぼくが総務の同期に 「大阪支店からは、写真遠慮しようよ」 というと、 「何言ってるの！ 大阪支店代表として、本社に胸張って推薦したんだからね。今さら、後へは引けないのよ！」 っと一喝（笑）。はいはい、判りましたよと、提出したのがこの写真。

あれから22年・・・。22年と言う年月は、いろいろなものを変えて行った。ぼくのお腹には肉がつき、替わりに髪の毛がなくなっていった（笑）。と同時に、ぼくたち夫婦も変っていったように思う。
真新しい靴はとっても綺麗で気持ちがいいけれど、履きふるして自分の足になじんだ靴はとても素敵だ。それもよく磨き込まれた靴ならば、無数についた傷さえ大切な思いでの証しである。有名選手が使っているのと同じモデルの新品のグラブより、中学校の時からずっと使っているドロースの染み込んだ柔らかいグラブのほうがいい。靴にしてもグラブにしても、初めから足になじんだ訳でも、ドロースが染み込んで柔らかくなったわけでもない。最初は、真新しい新品だった。新品を手にした時は、使い古されたイメージなんてそれほど想像したわけでもない。手にしたものが使い古された時に初めて、これもいいもんだなって感じるのかもしれない。ぼくたちが 『新品の夫婦』 になたのが、22年の今日。そして今ではいい感じに使い古されて、とっても心地よくなじんできているように思う。

さてそんないわれのある日なんだけど、ぼくたちにとって結婚式を挙げた日は 『記念日』 と呼ぶほど特別には感じていない。それまでの付き合いが長かったこともあって、人生における一つの通過点という感覚が強く、むしろ初めて出会った日のほうを大切にしている。でもぼくたちが結婚式を挙げた日は、ぼくたちにとって全く普通の日と言う訳ではない。と言うのも狙った訳でもなんでもないんだけれど（笑）、結婚式を挙げた日の3年後の同じ日に、じろじろがぼくたちのもとに生まれてきてくれたから。
今晩はぼくたちの結婚祈念の祝いではなく、じろじろの誕生日をみんなで祝った。
Happy birthday, JIROJIRO !