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2009年 11月 16日
昨日、映画「沈まぬ太陽」を観てきた。 その公式サイトに制作趣旨が次のように記されている。 混迷する今だからこそ求められる不屈の精神と勇気、 そして命の尊さ 映画「沈まぬ太陽」は、日本が世界の経済大国へと上りつめていく時代に、 巨大組織に翻弄され、「苦悩」と「葛藤」の中でもがきながらも 「不屈の精神」をもって信念を貫く一人の男の生き方を描き、 現代社会に生きる私たちに「生命の尊さ」を問いかける作品です。 この作品が、必死に生き抜いているすべての人への応援歌となり、 日本映画史上に残る作品となることを信じます。 「不屈の精神」を持って信念を貫く・・・。様々な障害と対峙するその姿は、時には変人とうつり、不器用だと揶揄される。また家族にも、苦労をかけることにもなる。もう少しうまく立ち回れば、社会的な地位や収入も格段に違っていただろう。他人から見れば本当に不器用な生き方だけれど、渡辺謙演じる主人公はいたって純粋に自分に正直に生きているように思われる。 父から聞かされた言葉で、心に残っているフレーズがいくつかある。その中の一つが、「ええか、人が悪いより人がええ方がええに決まってる。でもな人の善すぎるっちゅのは、アホのうちやぞ。」厳しい商売の世界で生き抜いてきた父にとって、ぼくはボンボン育ちのお人よしと映っていたのだろう。そんなお人よしで世間知らずだったぼくへの教訓として、この言葉の意味を捉えていた。「沈まぬ太陽」を観ていて、この言葉がなぜか浮かんできた。映画を観ながら、父のことを思い出しそして少し考えていた。「人が善すぎるのは、アホのうち」というこの言葉、父が自分自身のことを言ってたんじゃないだろうか? ぼくへの教訓であると同時に、自分自身への問いかけだったんじゃないだろうか? そういえば、不器用な生き方をした人だった。もう少し上手く立ち回っていたならば、多くの財を築くことができただろう。どんな生き方が、幸せな生き方なんだろう? もちろん人によって、価値観は違う。その人にとっての、幸せな生き方をみんな必死で探っているんだろう。父の人生は、幸せな生き方と言えるものだったんだろうか? 少なくとも、残された者にとっては、とても幸せな人生であったと思う。葬儀の時に、あれほど多くの人が雨の中参列してくださって、多くの人が棺にすがって本物の涙を流して下さった。その光景が、今でも鮮明に残っている。社会的な地位や財産という点からみると、本当に不器用な生き方をした人だったと思う。でも人として、男としては、幸せな人生を送ったんじゃないだろうか? さておぼろげながらしかし確実にゴールが見えだしてきた年齢となって、自分自身はどう生きてきてこれからどう生きるのか? そんなことを少しずつ、考えるようになってきた。 「沈まぬ太陽」を観ながら、がらにもなく小難しいことを考えていた。 自分自身、どう生きるのか? ぼくの体には、親父の血が流れている。それが、答えである。
by nishan-cordy
| 2009-11-16 09:59
| 映画
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